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香川真司 8年前

香川はCL欠場の危機。苦しい10月過ごしたドルト、けが人続出の“野戦病院化”もブレずに1勝を

text by 本田千尋 photo by Getty Images

チームは野戦病院化。それでも一体感示し、決勝トーナメント進出を

トゥヘル
決勝トーナメント進出へ「一体感が必要」と語ったトーマス・トゥヘル監督【写真:Getty Images】

 スポルティング戦ではカストロが戦列に復帰する。よって右のインサイドハーフは慣れたカストロだろうか。シュメルツァーは依然として離脱中なので、左SBはゲレイロが務めることになるだろう。そこで左のインサイドハーフを、香川とゲッツェで争うことになるはずだ。

 代表ウィーク明けのトゥヘルの起用法を振り返ると、ゲッツェは14日ヘルタ・ベルリン戦、18日アウェイのスポルティング戦、26日ウニオン・ベルリン戦、29日シャルケ戦で先発している。

 香川が先発したのは、18日スポルティング戦、22日インゴルシュタット戦、29日シャルケ戦である。こうして見てみると、9月とは違って、トゥヘルは香川をローテーションに組み込んでいることが分かる。

 シャルケ戦の後で、香川は「目に見える結果」を出せなかったことを反省点として語ったが、今のところゲッツェも「目に見える結果」を示せていない。ブンデスリーガでは現時点でノーゴール、ノーアシストだ。よってローテーションの流れを踏まえると、ホームのスポルティング戦では香川が先発となる。しかし1日の会見で監督トーマス・トゥヘルが、くるぶしの腫れで前日の練習に香川が参加しなかったことを明かした。スポルティング戦の出場は難しい状況だ。

 もっとも、野戦病院化した10月のドルトムントが総力戦の様を呈していることを考えれば、誰が先発かはさほど重要ではないのかもしれない。

 トゥヘルは「ベストのスポルティング」がやって来ると予想する。「我々は既に1度リスボンで示したような一体感を必要とする」。

 重要なことは、苦しい状況を乗り越えるために、誰もがドルトムントのサッカーを共有/追求し、「一体」となって戦うこと。

 香川は言う。

「1つ1つやるしかない」

 ブレずに一戦一戦を勝ち切っていくことでしか、道は開けないのだ。

(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

【了】

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