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日本代表 8年前

適任だったアギーレ。「自分たちのサッカー」からの軌道修正。“代表らしい”チーム作り【西部の4-4-2戦術アナライズ】

アトレティコの躍進を受けて、復活の感がある4-4-2システム。ザッケローニ監督時代はその変形システムである4-2-3-1をベースにチームを作っていった。ザックジャパンが苦杯をなめさせられたブラジルW杯後、日本代表監督に就任したハビエル・アギーレ監督は、4-3-3でのチーム作りを進めたが、それまでの遺産を引き継ぎつつ新たな要素を加えることに成功していた。当時のサッカーを改めて振り返る。(文:西部謙司)

シリーズ:西部の4-4-2戦術アナライズ text by 西部謙司 photo by Getty Images

代表監督経験者らしさ

ブラジルワールドカップ後、日本代表監督に就任したハビエル・アギーレ氏
ブラジルワールドカップ後、日本代表監督に就任したハビエル・アギーレ氏【写真:Getty Images】

 ブラジルワールドカップ後の新監督招聘の動きは早かった。就任決定までに時間がかかった4年前とは違い、すぐにハビエル・アギーレ監督に決まっている。以前から接触していたという。

 しかし、2015年アジアカップの準々決勝でUAEにPK戦で敗れた後、JFAは解任を発表。スペインでの試合買収に関与した疑いで告発されたからだ。短い期間なのではっきりしないことも多いが、アギーレ監督下の日本代表を振り返ってみたい。

 アギーレはクラブチームだけでなく、メキシコ代表監督歴が長い。前任のザッケローニはビッグクラブを率いた経験はあったが代表監督歴はなかった。ザッケローニはメンバーを固定したが、アギーレは新たな選手をテストすることから始まっている。就任時の状況が違うとはいえ、代表監督経験者らしさは出ていたと思う。

 クラブと代表の違いは、何と言っても起用できる選手の幅だ。クラブは30人ぐらいの選手層だが、代表の選考対象は絞り込んでも100人はくだらない。その中から60人ぐらいの候補を作り、さらに4年間で30人程度までに絞っていく。その間に成長する選手もいれば、ピークを過ぎてしまう人もいる。あまりメンバーは固定しすぎず、なるべく多くの選手をテストしていくのが典型的な代表の作り方だ。

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