逮捕されたセバスティアン・ポル【写真:Getty Images】
チリ1部リーグで、試合終了後に観客席のファンに向けて蹴りを食らわせた選手が逮捕されるという事件が起こった。30日付の『アス』紙チリ版などが伝えている。
事件が起きたのは現地時間29日に開催されたチリ1部リーグのウニベルシダ・カトリカ対アウダックス・イタリアーノ戦。ホームのウニベルシダ・カトリカが4-1の勝利で試合を終えたあと、アウダックスのアルゼンチン人FWセバスティアン・ポルは、観客席のファンからの野次に対して冷静さを失ってしまったようだ。
ポルはピッチと観客席を隔てる鉄柵の上によじ登り、観客の一人が振り上げていた腕に対して右足でキックを食らわせた。すぐさま現地の警察が対応し、ポルは逮捕されてスタジアムから警察署へ護送されることになった。『アス』によれば、ポルに対しては最大10試合の出場停止処分が下される可能性があるという。
チリ紙『エル・グラフィコ』は、「僕がやったことは間違っていたと感じている。彼に謝罪したい。蹴るつもりはなく、驚かせたいと思っただけだった」とポルによる謝罪の言葉を伝えている。観客に腹を立てた理由については、罵倒を受けたことに加え、つばを吐きかけられたと説明している。
サッカー選手が観客を蹴った行為といえば、かつてマンチェスター・ユナイテッドでエリック・カントナが見せた“カンフーキック“があまりにも有名。英メディアなどでは今回の事件を起こしたポルを「チリのカントナ」とも表現している。
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