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クロップ・リバプール、“真のキーマン”。「速守速攻」のスタイル支えるフィルミーノの献身性

リバプールは現地時間29日、プレミアリーグ第10節でクリスタル・パレスと対戦し、アウェイで4-2の勝利を収めた。ユルゲン・クロップ体制2年目となったリバプールだが、「速守速攻」のスタイルが定着しつつある。今のリバプールのスタイルで“真のキーマン”となっているのは、ブラジル人アタッカーのロベルト・フィルミーノだった。(文:舩木渉)

text by 舩木渉 photo by Getty Images

クロップ・リバプール、定着しつつある「速守速攻」のスタイル

クロップ
リバプールのユルゲン・クロップ監督【写真:Getty Images】

 今季のリバプールは一味違う。ユルゲン・クロップ体制2年目を迎えてようやく独特のスタイルがチームに定着し、安定して力を発揮できるようになってきた。

 プレミアリーグ開幕から10試合を終えて負けたのは第2節のバーンリー戦のみ。特筆すべきは攻撃力で、首位のマンチェスター・シティと並んで24得点を挙げている。1試合平均にならすと2.4点で、中位並みの失点数でも競り勝てるチームになった。

 すでに4得点以上奪っている選手は4人(コウチーニョ、ミルナー、マネ、フィルミーノ)おり、シティの2人(スターリング、アグエロ)よりも多い。どこからでも点を取れるのが今季のリバプールの強みになっている。

 クリスタル・パレス戦でもその攻撃力が爆発し、お粗末な2失点を帳消しにする大量4ゴールで勝ち切った。そのスタイルは言うなれば「速守速攻」で、クロップ監督がドルトムント時代に志向したものに近い。

 ボールを奪われれば即座に複数人で相手を囲い込み、できるだけ早く確実に奪い返して攻撃に転じる。ボールを持って前を向けば、最短でゴールにたどり着ける道を探し、一気に襲いかかる。

 サイドバックも状況に応じて高い位置を取り、ペナルティエリア内に4~5人が侵入していることも珍しくはない。クリスタル・パレス戦の1点目の直前、フィリッペ・コウチーニョが起点となるパスを出す際に5人が相手ディフェンスラインの裏を狙って飛び出そうとした。

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