岡崎、前節でリーグ初ゴール。トッテナム戦での出番は?
「彼は試合中ずっと100%の力を注ぎ込む。シンジがプレーする役割は独特だから、とても重要なんだ」。キャプテンのウェズ・モーガンは、日本代表の岡崎慎司をそう評価した。
レスターは前節のクリスタル・パレス戦で3-1の勝利を収め、リーグ戦3試合ぶりの勝ち点3を手にした。この試合で岡崎は今季リーグ戦初ゴールとなるチーム2点目を奪っている。
「代表戦から帰ってきた時の岡崎は、兄弟がプレーしているようだ」と発言したクラウディオ・ラニエリ監督も、この活躍に「今は本物のシンジだ」と手のひらを返し、中には岡崎を第9節のベストイレブンに選ぶ現地メディアの記者もいた。
チャンピオンズリーグでは第3節のコペンハーゲン戦の終盤に出場してようやく大会デビューを果たし、ツイッターでも喜びの声を伝えていたが、決して今季の結果に満足はしていないだろう。
リーグ戦の初ゴールに先駆けて、岡崎は9月20日に行われたリーグ杯3回戦のチェルシー戦で一足早い公式戦初ゴールを挙げている。
一時は岡崎の2ゴールでリードしたレスターは、その後チェルシーに追いつかれて延長戦の末に敗れてしまったが、岡崎にとっては強豪相手に確かな実績を残すことができた。
しかし、直後のマンチェスター・ユナイテッド戦で岡崎の出番は訪れることはなかった。ラニエリ監督は、チェルシー相手に2得点という結果を出した岡崎を起用するという判断は下さなかった。
アウェイだったとはいえ、結局レスターは1-4でユナイテッドに完敗。試合後には、「なぜユナイテッド戦で岡崎を起用しなかったのか」と指摘する報道もあった。
岡崎の特徴のひとつに、献身的な守備がある。一見すると地味に見えるが、優勝を果たした昨季のチームは岡崎が前線から積極的にプレスをかけることで後方に構える守備陣の負担を軽減していた。
実際、データサイト『opta』によれば、ゴールを決めたクリスタル・パレス戦で岡崎は両チーム最多の11.38kmを走っている。モーガンが評した発言の通りである。
前回はゴールという結果を出しつつも出番を与えられなかった。しかし、岡崎はクリスタル・パレス戦で少ない先発のチャンスから再び結果を出した。トッテナム戦で岡崎が先発するかどうかで、ラニエリ監督の“本当の評価”が分かるかもしれない。