アーセン・ヴェンゲル監督とメスト・エジル【写真:Getty Images】
アーセナルのアーセン・ヴェンゲル監督は、先日発表されたバロンドール候補30名に自らのチームの選手が含まれていたかどうかを把握していないのだろうか。28日付の『ミラー』など英複数メディアが、会見での同監督の発言を伝えている。
サッカー界の年間最優秀選手に贈られるバロンドールの候補30名は、主催するフランス・フットボール誌により今月24日に発表された。過去6年間は国際サッカー連盟(FIFA)の「FIFA最優秀選手賞」と統合され、「FIFAバロンドール」となっていたが、今年からは再び以前の「バロンドール」に回帰する形となる。
ヴェンゲル監督は以前から、チームスポーツであるサッカーにおいて個人賞は不要であり、チームに悪影響をもたらすものだと主張してきた。アーセナルのMFメスト・エジルがその個人賞であるバロンドールの候補に“含まれた“ことについてどう考えるかと問われた同監督は、質問をした記者の間違いに気が付かず、次のように答えたという。
「もちろん、彼(エジル)にとっても我々にとっても大きな満足だ。だが、私は賞に反対している。選手たちの意識に入り込んでしまうからだ。チームではなくバロンドールに執着し、自分自身のことだけを考えるようになってしまう」
今回のバロンドールの候補には、母国チリ代表のコパ・アメリカ・センテナリオ優勝に大きく貢献したアーセナルのFWアレクシス・サンチェスも含まれておらず、不当ではないかとして話題となっていた。個人賞に反対するヴェンゲル監督としては、自らのチームの選手がノミネートされたかどうかも気にしないほど関心がないということなのかもしれない。
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