スピードの使いどころをわきまえたウインガー
スピードが魅力の右ウインガー、柏レイソルの伊東純也【写真:Getty Images】
FW:伊東純也(いとう・じゅんや/柏レイソル)
僕、この選手すごいと思います。速い選手ってJリーグにもいっぱいいるじゃないですか。でも、速い選手の難点というか、がっかりしてしまうのが、速いんですけど、最後ふにゃふにゃって終わるっていう。ぶっちぎるまでぶっちぎったけど。クロス上げたらゴールキックかい。シュート打ったら枠いかへんのかい、みたいなところ(笑)。
でも、この人は速いんですけど、ちゃんとやりきるっていうか、その精度が高くて、そこがすごいなって。速いだけじゃなくて、オチまでちゃんとできる。クロスもぴったり合ったりするじゃないですか。いわゆるクロッサーじゃなくて、自分で突破してちゃんと最後合わせられる。そういう選手って意外と少ないかなっていう気がするんです。
スピードがある選手の「あるある」でいうと、最後相手のDFとぶつかってドンガラガッシャンってなることもありますよね。でもこの人は、それがあんまりない。だから多分、スピードを上げるべきところをわきまえてはるんちゃうかなって思う。なんのためにスピードあげてんねんっていうところですよね。シュートを打つため、クロス上げるためっていうところでいうと、この人みたいに最後のオチがあるっていうのはいいなぁって常々思ってますね。
今の4-2-3-1の3の人って、ワイドに構えて縦に行く人ってあんまりいないですよね。どっちかっていうとカットインして中に行ってサイドバック上げるっていうパターンが多いじゃないですか。そうじゃなくて自分で縦に行くっていう、スピード持って縦に行くっていう意味でも、代表にすごくいいのかなぁって。
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