香川も安堵。ドルトムントは布陣を変更しPK勝ち
前半はウニオンの2ボランチがカストロとゲッツェのインサイドハーフを同数でマークすることができたが、後半はゲッツェ、カストロ、モルの3枚が並んだことで、1人余ることになった。ゲッツェは少し下がってフリーになり、ボールを受けることができた。するとウニオンは右SHのヘッドルンドが下がることで対応してくる。守備の陣形としては[4-3-2-1]といったところだ。
ゲッツェはヘッドルンドのマークを受けることにもなったが、ドルトムントは結果的にウニオンのカウンターの形を崩すことに成功する。追加点を奪うことはできなかったが、同点弾を献上することもなく、時計の針は進んで行く。
そして、このまま終わるかと思われた81分、エリア外からスクリブスキにミドルを叩きこまれてしまう。しかしラッキーパンチの一発だった。トゥヘルの布陣変更の効果は続き、ウニオンは持ち味を失ったまま。延長でもどちらとも譲らす、PK戦に突入した。
ドルトムントのゴール裏、黄色い壁を前に、ウニオンのキッカーは3人連続で決め切れなかった。薄氷の末に、ドルトムントがポカール3回戦に進出する。
出番のなかった香川真司も「勝って良かったと思います」と胸を撫でおろした。
次は永遠のライバル、シャルケとのレヴィア・ダービーだ。
(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)
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