「自分のサッカーのスタイルを心から愛している」
「私はそういう種類の監督なんだ」と彼は、ようやく勝者のメダルを手にしたことに対する喜びが感じられないのではないかという質問に対して答えた。「タイトルを獲得することで、自分がより良い監督になるのかどうかは分からない。個人的には、何も変わってはいないと思う」
「ここでタイトルを獲れずに浦和を去ることになっていたとしても、別の仕事を得られるという自信はある。それは鳥取かもしれないし、福岡かもしれない。どこへ行ったとしても、良いサッカーをできるチームを構築することができるという自信がある。私は自分のサッカーのスタイルを心から愛している。プレーへの愛がなければ楽しむことはできないし、そんなものはサッカーではないと思う」
ルヴァンカップ決勝の1週間後に、サンフレッチェ広島の森保一監督と話をして、彼の師匠の成功について話を聞く機会があった。彼もまた、ペトロヴィッチが自分のチームに対してある種の戦い方をさせることに強いこだわりを抱いていることを強調していた。
「ミシャは日本に来てサンフレッチェで指揮を執り、クラブの基礎を築いたあと、浦和というタイトルの期待されるビッグクラブへ移っていきました。そういうプレッシャーの中でも、同じようなサッカーをさせることに取り組み続けています」
「これまでタイトルを獲得してはいませんでしたが、いつも挑戦を続けてきました。それが大事なことだと思います。アップダウンはあるとしても、良いサッカー、レベルの高いサッカーを続けていくことができれば、自然にタイトル獲得へと繋がるものです」
「1つタイトルを獲得できれば、さらに獲得できる可能性が高まってきます。しかし何より大事なのは、良いサッカーをして、順位表の上位付近に居続けることです。自分たちのやってきたことをやり続けて、それを良い結果に結びつけることです」