香川の“8番”での起用は最善策に?
布陣は[4-1-4-1]がいいのではないだろうか。[4-2-3-1]ではトップ下が1人となり、特にバイタルのプレッシャーが厳しいブンデスでは、香川真司でもゲッツェでもなかなか思うようにパフォーマンスを発揮できない。
ウニオンは2部所属だが、現在2位と好調を維持している。トゥヘルも「とても安定したチーム。戦術的にとても柔軟でとても情熱的だ。難しいゲームになる」と警戒を緩めない。ウニオンの監督は12/13から14/15シーズンまでシャルケを率いたイェンス・ケラーで、何度もダービーで相見えたドルトムントは勝手知ったる存在だ。バイタルの守備を緩めることはないだろう。
[4-1-4-1]の中盤の構成はボランチにバイグル、インサイドハーフには香川とカストロを並べるのが良いのではないか。昨季から慣れた布陣に、昨季からプレーしてコンビネーションに不安のない3人を中盤に組ませる。そうして中盤にリズムを生み出し、全体に波及させるのだ。
ここ2戦連続で先発となりながらパフォーマンスがなかなか上がらない香川にとっても、この[4-1-4-1]の布陣が最も良いのではないだろうか。[8番]として躍動した昨季の前半戦を振り返れば、香川自身のリズムを取り戻すきっかけともなりそうだ。またシンプルにラモスにボールを当てる戦術を採用すれば、香川がセカンドトップとしてゴールに絡んでいく機会も増えるかもしれない。
またトゥヘルは「我々はシュールレとゲレイロが木曜日には練習に参加することができることを望んでいる」と語った。
ウニオン戦を乗り越えれば、「現況は破綻コース」まっしぐらの人員状況にも少しずつ希望が見えてくる。週末のシャルケとのダービーに向けて、ウニオン戦ではリズムを取り戻し、勝利を収めたいところだ。
(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)
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