本田、今季初先発も…守備のミスで先制点献上
頑張ってはいた。右ウイングとして起用されながら、右サイドバックとして出場したアンドレア・ポーリを後ろに追い越して裏をカバーする。前半アディショナルタイム、カウンターを許してゴール前まで攻め込まれた際、1対1で阻止した。ボールロストからカウンターになるシーンだって、いつもに比べれば少なかった。攻撃がうまくいかないなりに、少なくとも守備では貢献を果たそうとしていた――。
――いや、今回ばかりはそういう擁護もできない。前半11分の失点に関わっているからだ。攻撃面では、味方を走らせるパスもシュートもなし。そして味方に退場者が出てバランスをとりながら戦うべきシーンで、FWと交代をさせられる。今季初の本田圭佑の先発出場は、残念ながら期待値を下回るものに終わってしまった。
まずは、前半11分の失点シーンから振り返りたい。ジェノアが高い位置でボールをキープし、エリア手前でMFトマス・リンコンが右クロスを入れる。この時ラインは整っていたはずなのだが、守備に参加した本田が一人オフサイドラインを超えてポジションを深く取っていた。これで本来オフサイドに取れたはずのニコラ・ニンコビッチが残ってしまい、ヘディングシュートを決められることになる。
その間、本田は左アウトサイドからファーに飛び込んできたディエゴ・ラクサールを警戒しマークについていた。その意欲は買うが、ラインが整っていたことを確認していれば慌ててつかなくも良かったところだろう。