バルセロナのリオネル・メッシ(左)、バレンシアのジエゴ・アウベス【写真:Getty Images】
壮絶な一戦となったバレンシアvsバルセロナの一戦。決勝ゴールとなったアディショナルタイムでのリオネルメッシのPKをめぐる、バレンシアのGKジエゴ・アウベスとの駆け引きが話題を集めている。24日、スペイン紙『ムンド・デポルティーボ』が報じている。
アウベスといえば、今季リーガエスパニョーラの最多PKセーブ数の歴代トップとなり、通算19本と今なおその数字を伸ばし続けている”PKストッパー”だ。
スペインメディアは読唇術を用い、このPKの場面を振り返っている。ボールを抱え、ペナルティスポットで集中力を高めようとしているメッシに、アウベスは近寄り、メッシの腕に触れながら「もう、俺はお前を止めてるんだぞ(2011/12シーズンのスペイン国王杯の準決勝1stレグでメッシのPKを止めている)。わかってるだろ。覚えてるか?」とメッシを挑発。メッシはじっと地面を見つめ、アウベスを無視している。
この間、2人の横に立つマジェンコ主審はただじっとしており、ネイマールが2人を引き離そうと輪に加わるとようやくアウベスをゴールへと戻した。しかし、このブラジル人GKは主審に「水、水」と言い、なおも時間を稼ごうとしていたのだ。
こうして、ようやくアウベスはゴールライン上に戻り、プレーが再開。メッシは落ち着いてこれを沈めた。PKを決めたメッシを祝福するバルセロナイレブンに向けペットボトルが投げ込まれたのは非常に悲しいニュースであるが、その後のメッシの激昂ぶりや、大きなガッツポーズが、このPKのプレッシャーを物語っていたのではないだろうか。
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