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香川真司 8年前

ドルトムントを蝕む“CL後遺症”。最下位との一戦で露呈した「緊張感の欠如」と「経験不足」

text by 本田千尋 photo by Getty Images

ピッチ内外で過密日程への適応が課題に

パスラック
フェリックス・パスラックのような若手は過密日程をこなす経験が乏しい【写真:Getty Images】

 その要因のひとつに、怪我人続出の影響で下部組織の選手をベンチに加えなければならないことがある。インゴルシュタット戦でもU-19チームからCBブルニッチを招集しており、依然としてメンバー編成に苦しんでいる。

 さらには、ヴァイグルやギンターといった若い選手が、CL、ブンデス、CLと切り替えながら戦うことに慣れていない。すっかり中盤の底で絶対的な存在感を放つヴァイグルだが、CLに参戦するのは今季が初めてである。また新加入のデンベレ、そしてベンチにも目を向ければ、プリシッチやパスラックも同様だ。それは単なる疲労の蓄積の問題に留まらず、メンタル面の問題でもあるのだろう。

 過密日程の中で欧州を広く転戦しながら、国内リーグも平行して戦っていくのは簡単ではない。特にアウェイでインテンシティの高いCLのゲームを戦ってから、ドイツ国内で下位のチームと対戦する「緊張感」を維持することは難しいのかもしれない。開放的で陽気なポルトガルから、灰色の空の陰鬱なドイツに移動すれば、知らず知らずの内にメンタル面への悪影響もあるのだろうか。

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