シュミット「ノイアーみたいになれれば」。静かに燃やす意欲
そう意気込む林を身長で1cm上回るシュミットは「細かい1つ1つのプレーをミス無く確実にやる部分は皆さんが自分よりたぶん優れている部分だと思う」と認めるものの、「(身長を)監督が求める以上はチャンスだと思っているし、今より実力を付けて早く使いたくなる様なキーパーに成長できれば」と静かに意欲を燃やしている。
そんなシュミットは恵まれた体格だけでなく、色々な面でまさしくノイアーの様な存在感を示そうとしている。その1つがラインコントロールだ。「攻め込まれている試合状況によって、ディフェンスの心理状況によってそこは変わると思う」と言うが、そこに大きな影響を与えうるのがGKであることを強く意識している・
「キーパーが存在感を出してディフェンスが勇気を出してガッと上がれる様な、裏をがっぽり空けても大丈夫と思われる様なキーパーだったら、ノイアーみたいにディフェンスラインを後押しできるので、そういう意味では存在感あるキーパーになれればいいなと思います」
この3日間で彼らの能力が劇的に変わることはないだろうが、GKだけにフォーカスした合宿の中で6人が刺激し合うことで、一体感と競争意識が同時的に高まっていくことは期待できる。
サイズはもちろんのこと、パーソナリティの部分も含めて日本サッカーの“弱点”ともされるポジションだけに、良い競争の中で最終予選を勝ち抜き、ロシアでゴールマウスを守る選手が決まっていく。そうした流れに期待したいところだ。
(取材・文:河治良幸)
【了】