“若い選手サポートを”。香川の自覚
また、ヘルタ戦でシュメルツァーが負傷離脱した。スポルティング戦では主将が不在の状況で臨むことになる。この点について『ビルト』電子版は「先頭に立ってチームを導く経験のある選手がいない」と指摘する。
ハンス・ヨハヒム・ヴァツケ社長は「勝ち点をつかむために、誰もが責任を自覚する必要がある。我々はこの人員状況下でベストを尽くし、この2週間を乗り越えなければならない」と語った。
この“経験の不在”については、ヘルタ戦の後で香川も感じたようだ。
「(今のドルトムントには)特に若くてスピードがあって、技術の高い選手が多い。ただ、まだ若い選手であるので、そういうところの経験だったり、ある意味で僕たちがしっかりサポートしていく必要があります」
ヘルタ戦では、同点に追いついた4分後に19歳のモルがラングカンプを突き飛ばし、レッドカードで退場となった。
遠征には離脱していたピシュチェクとソクラティスも帯同したが、戦列に復帰したばかりで万全とは言い難い。スポルティング戦のピッチに立つ20代後半の選手は、オーバメヤン、ローデ、香川の3名のみという状況も考えられる。
スポルティングから「勝ち点をつかむために」、香川ら「僕たち」経験のある選手が果たす役割は、決して小さくはないはずだ。
(取材・文:本田千尋【リスボン】)
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