ミランのヴィンチェンツォ・モンテッラ監督【写真:Getty Images】
ミランのヴィンチェンツォ・モンテッラ監督は、復調の兆しを見せつつある名門クラブが完全復活へ向かいつつあるという手応えを感じているようだ。16日付の伊紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』などが同監督のコメントを伝えている。
現地時間16日に行われたセリエA第8節の試合で、ミランはアウェイでキエーヴォと対戦。前半終了間際にMFユライ・クツカ、後半立ち上がりにFWエムバイェ・ニアンがゴールを奪い、1点を返されたが最後に突き放して試合を終えた。なお、日本代表FW本田圭佑は負傷のため出場していない。
この結果、ここ5試合で4勝1分けとしたミランは首位ユベントスとの5ポイント差を維持。ホームにそのユーベを迎える次節の直接対決に勝利すれば一気に射程圏内に捉えるが、その試合をスクデット争いを左右する一戦だとみなすのは「まだ早い」とモンテッラ監督は冷静な様子を見せる。
「そういう話はやめておこう。1年前のインテルが、15試合ほどを終えたところでもうスクデットを勝ち取ったと言われていたことを思い出すべきだ」と指揮官は語る。昨季はユベントスが序盤戦で大きく出遅れ、インテルやナポリが首位を走ったが、結局はユーベが悠々と5連覇を飾る結果に終わっている。
今のミランが現実的に見据えているのは、欧州の舞台への復帰だ。「それが我々の目標だ。ミランはあまりにも長く欧州カップから離れすぎている」とモンテッラ監督。今シーズンの道のりはまだ長いが、「全員が過去の亡霊から逃れつつある」と、ここ数シーズンの不振を脱却できるという手応えは得られている様子だ。
かつては毎年のようにイタリアと欧州の頂点を争っていたミランだが、過去3シーズンのセリエAを8位、10位、7位で終え、3年連続でチャンピオンズリーグはおろかヨーロッパリーグにも出場できていない。来季こそは、本来の居場所へ返り咲くことができるだろうか。
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