SB陣に故障者続出…指揮官は19歳を抜擢
定位置から滑り落ちた原因は、8月末に負った右ふくらはぎの負傷だった。日本代表でもW杯最終予選のUAE戦、タイ戦を棒に振った原因となったものだが、その間の出遅れはクラブでのポジション争いにも響いた。代わりに出場機会を得た選手たちが、そこそこ安定したプレーを見せたのである。
シーズン当初は新加入のクリスティアン・アンサルディも故障離脱していたため、右サイドバックにはダニーロ・ダンブロージオ、左サイドバックにはダビデ・サントン。試合の接近する中でフランク・デ・ブール監督はメンバーの交代を極力嫌い、両者を使い続けた。
失点に絡むシーンも多々あったが、試合を重ねるうちに安定。ダンブロージオは新加入のアントニオ・カンドレーバとの連携も向上させ、サントンは攻め上がりを控えながら攻守両面での堅実なプレーを心がけた。
実はそのサントンだが、12日付の『トゥットスポルト』のインタビューでこんなことを明かしている。
「ロベルト・マンチーニ監督のもとで、僕は4、5番手の序列にされて他の選手が使われていた。それ自体は正当だと思うけれど、じゃあ何で僕をインテルに誘ったのかということがわからなくてね。そこからマンチーニが辞め、デ・ブールが来たことで変わった。監督は言ってくれたんだ。『100%の状態にしてくれ。そうしたら君をスタメンでプレーさせる』とね。その通りになったよ」
もっとも中3日で試合が連続すればさすがに疲れてもくるが、その時にデ・ブール監督はプリマベーラに所属していた19歳の若者を抜擢した。ベルギーのU-21代表にも選ばれているセナ・ミアングだ。192cmの長身に加えて豊かなスピードも備え、第4節のユベントス戦でも途中出場からパウロ・ディバラを1対1で止めた彼は信頼を得て、第5節のボローニャ戦、続くELのスパルタ・プラハ戦では先発出場をしている。