G大阪と浦和。決勝で実現した因縁の対決
例年、11月上旬に行われていたリーグカップ決勝戦。しかし、今季は日程が前倒しになり、10月16日に行われることとなった。ヤマザキナビスコカップからルヴァンカップに名称を変え、初めてのファイナルを迎える。
この大舞台に名を連ねるのは、ガンバ大阪と浦和レッズというリーグ屈指の2クラブだ。対戦するたびに見応えのあるバトルを繰り広げてきた両者だが、今回の決死戦にあたっては新しい“因縁”が加わった。
明治安田生命J1リーグ2ndステージ第14節、埼玉スタジアムで激突した。“事件”は54分に起こった。中盤で遠藤保仁からボールを奪った阿部勇樹だったが、直後の接触で倒されると、遠藤の右足が脇腹を直撃したように見えるシーンがあった。その際、阿部は右の肋骨を骨折していたが後に判明した。
故意であったか、そうでなかったかは別として、注目すべきは阿部がルヴァンカップ決勝に出場予定だということだろう。J1通算500試合を達成した百戦錬磨のベテランは、クラブにタイトルをもたらすためピッチに立つようだ。
一方、遠藤があんなに容易くボールを奪われるのも珍しい。時間と空間を操り、技術も申し分ないこの司令塔にとっては凡ミス以外の何物でもないだろう。そして、この試合でG大阪は0-4と大敗している。サイドで数的優位を作られ、それを修正できなかったことが直接的な敗因だが、遠藤にとっても悔しい敗戦となったはず。名誉挽回のチャンスはすぐに訪れており、地上波で生中継される舞台で、熟練のゲームメイクを見せたいところだ。