U-19、U-23から選手を呼ぶほどの非常事態
“二枚看板”が離脱した。2016年10月14日のブンデスリーガ第7節、ボルシア・ドルトムントはホームにヘルタ・ベルリンを迎える。
ここに来て香川真司の試合出場の可能性は高まっている。と言うのも、代表ウィークをまたいでドルトムントに怪我人が続出しているからだ。
9月27日に行われたCLレアル・マドリー戦の後で、既にシュールレは膝の問題で離脱している。カストロは1日のレバークーゼン戦で内転筋を痛めて前半で途中交代した。そして、それぞれの代表戦で、ゲレイロは太ももに違和感を抱え、ピシュチェクは膝に痛みを負い、ソクラティスは内転筋を痛め、ドルトムントに帰ってきた。
クラブの監督からすれば、各国代表の活動で選手たちが負傷して戻ってくることは、悪夢以外の何物でもない。13日の会見で監督トゥヘルが語るところによれば、ヘルタ戦にはベンチにU-19、U-23から選手を加えて「新しい人員状況」で臨むのだという。要するに、非常事態、ということだ。
こうした野戦病院化は、もはやドルトムントにとって秋の風物詩だが、何よりカストロとゲレイロの離脱は痛手だろう。13日の会見によれば、ゲレイロとカストロはヘルタ戦を確実に離脱する。
両選手は9月にトゥヘルが主に採用した[4-1-4-1]のインサイドハーフを務め、ドルトムントの躍進を支えた。ゲレイロはインサイドハーフにとどまらず本職の左SBもこなし、FKの場面でも精度の高いキックを見せて多様性を発揮する。
9月の6試合で3ゴール5アシストと数字も残した。絶好調だったカストロは、結局招集はなかったが、再びドイツ代表に推す声が高まったほどだ。この“二枚看板”を失ったことで、今トゥヘルが最も頭を悩ませているのは、インサイドハーフのポジションだろう。