ジルー不在のチャンスを掴む
スペースを自由に動いてチャンスメイクするグリーズマンと、生粋のフィニッシャーであるガメイロはプレーの面でも相性がいい。ガメイロの最大の特徴は、ラストパスが出された瞬間にボールに飛びつく一瞬の加速の速さにある。
オフサイドぎりぎりの位置から敵のDFラインを俊速で抜け出し、エリア内でゴールを撃ち抜くのが彼の十八番だ。20代前半に所属したロリアンで頭角を表したのもまさにそのようなプレーで、23歳だった10-11シーズンにはリーグ戦だけで22ゴールをマークした。
翌年、カタール勢が参画した新生PSGに引き抜かれたが、ここではギャラクシー軍団に押し出される形で出場機会も減り、パフォーマンスも後退気味だった。そのため、以前からの「スペインでプレーしたい」という思いを叶えてセビージャに移籍したが、これは正解だった。
そして今夏のアトレティコへの移籍も追い風となった。グリーズマンとはプライベートでも仲がいいらしく、リーガでも2人のコンビネーションは徐々に向上している。
ジルーは今季、アーセナルで先発の座を外されて出場時間が激減している。さらにチャンピオンズリーグの対PSGでは親指を負傷し、怪我による欠場も長引いている。この分だと11月11日のグループ首位対決、対スウェーデン戦もガメイロ-グリーズマンのアトレティココンビが起用されるだろう。
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