プレミア2年目。吹っ切れた30歳のストライカーの挑戦
またこの試合後、ラニエリ監督はローテーションの導入を示唆するコメントをしたのも岡崎にとっては追い風だ。
「(CLに参戦しているので)3日おきにプレーするやり方を考えなくてはいけない。選手の中には休みを与える必要があったのかもしれない。サウサンプトンもミッドウィークに我々より1日後にプレーしたが、彼らは7人選手を入れ替えた。私は1人しか代えなかった。それだけでは足りなかった」
そして岡崎個人のパフォーマンスに対しても、「シンジはエネルギッシュな選手で、中盤と前線をつなげてチームを助けてくれる。また彼は空いたスペースを有効に使える。ヴァーディーが疲れているように見えたから、ハードワークを厭わないシンジを投入した。良いパフォーマンスだった」と高い評価を示した。
一見すると、今季のラニエリ監督には不可解な選手起用が多い気がするが、岡崎は「監督が不公平ではないことは信じている」。だからこそ、今は前を向くしかないのである。
「あまり一喜一憂せずに、僕もこれ(今の状態)を受け入れるというか、今はやっぱり地道にやらなきゃいけないなと思う。それでまた自分が出場した時に、そのチャンスを活かす」
一時は不満を漏らしていたが、それも今では吹っ切れた。プレミアリーグ2年目、30歳の挑戦は続く。
(取材・文:Kozo Matsuzawa / 松澤浩三【イングランド】)
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