日豪戦を経験した唯一のAリーグ選手・小野伸二
オーストラリアのトップリーグ・Aリーグでプレー経験を持つ日本代表経験者は3人存在する。
シドニーFCでゲストプレーヤーとして短期間プレーした三浦知良。そして、ウェスタンシドニー・ワンダラーズ(WSW)でプレーした小野伸二と高萩洋次郎。この3人の日本代表経験者の中で、W杯本選または予選の修羅場で戦われた日豪戦の経験があるのは小野伸二、ただ1人。
2006年ドイツW杯の“カイザースラウテルンの惨劇”の生き証人でもある小野。79分に交代出場して、オーストラリアの怒涛の3得点を全てピッチ上で体験して一敗地に塗れた。
そして、その衝撃から6年を経た2012年、Aリーグの新設クラブWSWに請われて入団。そのクラブの初代マーキー・プレイヤー(筆者注:サラリーキャップ制の枠外となる特別契約選手)として2季に渡って所属、大活躍を見せた。今なお、WSWのサポーターに愛され、その影響力が色濃くクラブのそこかしこに残すチームのレジェンドだ。
そのように、個人的にもオーストラリアとの深い縁を持つ小野が、今週の火曜日に迫った日豪戦に関してのインタビューに応えた。オーストラリアのアジア・サッカーのスペシャリストで、同国有数のフットボール・ポータル「THE World game」で健筆を奮うポール・ウィリアムズの依頼に、小野サイドが特別に応じてくれたのだ。
その内容は、オーストラリアをよく知る彼だからこその示唆の富むもので非常に興味深い。
インタビューは、まさかのUAE戦でのホームでの完敗、その後、タイにアウェイ、イラクにホームで辛勝という日本代表の最終予選の序盤の戦いぶりについて尋ねるところから始まった。