自分たちの存在価値を証明するための大一番
国際Aマッチ103試合出場49得点の岡崎、82試合出場27得点の香川なら同格以上オーストラリア相手でも冷静な対処ができるはず。その老獪さやずる賢さをここでしっかりと示せれば、彼らの評価は再び上がるに違いない。
「どういう時にチームが一番うまくいっているか。やっぱりキヨだったり、真司だったり、トップ下に入る選手がのびのびやれている時。センターFWの自分があいつらといかにうまくリンクしていくか。それがいいサイド攻撃につながったりする。
距離感にしても、ポジショニングにしても、FWの自分が点を取るためにも、トップ下と活かし活かされていくところが重要テーマ」と岡崎は語る。
彼が悩める香川を力強くサポートし、お互いのよさを引き出しあえるように仕向けていければ、ロンドン世代の面々が組むのとはまた違った特徴や強みを出せるはずだ。当然、タテ関係に位置する2人が再び輝けば、日本の攻撃陣には新たな厚みが生まれてくる。
岡崎と香川は突き上げてくるロンドン世代と戦わなくてはならない。その戦いに勝つためにはその存在価値を今一度、実証しなくてはならない。アウェイで一度も勝ったことがない宿敵・オーストラリアとの一戦は、その大きなチャンスなのである。
もちろん、主力の座を狙っているロンドン世代にとっても同様なのだが。
(取材・文:元川悦子【メルボルン】)
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