筆者が予想する日本戦スタメン
最後に、豪州の諸々の情報と監督のコメントを総合しての先発予想を披露しておきたい。
GKは不動のライアン、4バックのDFラインは、左からスミス、スピラノヴィッチ、セインスベリー、右SBは迷ったが、高さのマクゴーワンよりは、ピッチにいてくれて安心のミリガンを日本経験も加味して。中盤のボランチは本人の言を信じてジェディナク。攻撃的なポジションには、ムーイ、ロギッチ。両ウィングには、頻繁なポジションチェンジを繰り返しながらのレッキ―とクルーズ。そして、ワントップにはユリッチ。もし、全的中すればご喝采を。
何もことさら、日本劣勢の不安感を煽る気はない。しかし、余程心して掛からねば、日本は足元をすくわれるだけではなく、かなり衝撃的なダメージを受けかねない。日本が、元アジア王者としてのプライドを一旦脇に置き、アジアの舞台ではしばらく演じることのなかった“チャレンジャー”という役回りを意識して臨むときにこそ、日本の勝機があるように思う。
豪州について書き続けている。しかし、祖国日本の勝利を願う気持ちは毫も変わらない。見ごたえのある試合が観られて、最後には日本が笑えればなお良し。決戦まであと数時間、大事な試合を前にしてのえも言わぬ高揚感にしばし身を委ねたい。
(取材・文:植松久隆【メルボルン】)
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