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日本代表 8年前

豪州代表、ハリルJに恐れなし。日豪戦へ不安要素は皆無。“天敵”ケーヒルが狙うは「10年前」の再現

text by 植松久隆 photo by Getty Images , Taka Uematsu

チームはリラックスムードで調整。その理由は?

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オーストラリア代表のアンジ・ポスタゴグルー監督【写真:Taka Uematsu】

 そんな自信に満ちたサッカルーズの前々日練習は、余裕の表れか、メディアだけではなくファンにも完全公開される異例の対応。ピッチ上の選手たちも、非常にリラックスした雰囲気で笑顔も多く見られた。

 練習を終えた選手達はファンをバックにチームフォトを撮影した後、かなりの長時間サインや写真撮影のファンサービスを行った。アンジ・ポスタコグルー監督もファンの中に旧知の人物を見つけて長く談笑するなど、ピリピリしたムードは皆無。

 その日の朝、FWロビー・クルーズ(レバークーゼン)とFWトミ・ユリッチ(ルツェルン)の2人がメディア対応を既に行っていたのでミックスゾーンは無かったが、そこまでは望めまい。ファンとの交歓の間にもポスタコグルー監督に個人的に挨拶したり、広報も聞けばわかる範囲の情報は教えてくれるなど、総じてオープンな対応だった。

 少し余談めいてしまうが、サッカルーズが試合前々日というタイミングで異例ともいえるここまでのファンサービスを行う理由を少々。そこには、代表の動員の苦戦という背には腹を変えられない理由がある。

 久々のホームでのしかも日本との大一番を前にして、52,000人収容のスタジアムが多く見積もって8割少々しか埋まらない見込みだ。だからこそ、ファンに直接働きかけることで、少しでも多くの人にスタジアムに駆けつけてもらい席を埋めたいというマーケティング意図がはっきりと見て取れた。

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