清武は“タテとヨコ”を使い分けられるか
トップ下でタクトを振るった清武も「もっと幅のある戦い方をしなければ苦しくなる」と自覚する1人だ。
「やっぱりタテに急ぎすぎてるところはありましたね。監督が目指してるのはやっぱりタテに速い攻撃で、それもすごい大事。(ヘルタ・ベルリンの原口元気が取った)1点目は理想の点だとは思うんですけど、あれが毎回できるわけではない。そういう時にボールを落ち着かせて、自分たちがボールを保持しながら攻めていくっていうのが、これから大事になってくるのかなとは思います。
「速い攻撃がハマったら数本のパスまでゴールまで行けるし、ホントにいいんですけど、焦らして焦らして背後っていうのもあっていい。今は一発での背後っていう数が多いので、もうちょっとボールの出し入れをして相手が食いついてきた時に背後に入れると。それは当たり前のことなんです。監督の言ってることで自分たちの意識が変わったので、次は焦らしてボールの出し入れして裏を突くことが必要。次の段階(に入る時)かなとに思います」と清武は冷静に現状を分析したうえで、選手自身が自らメリハリをつけていくことの重要性を訴えた。
霜田正治・ナショナルチームダイレクターが以前、「ハリルホジッチ監督は攻撃に関しては『これをしてはいけない』とは言っていない。選手たちが勝つために自発的に考えてプレーすることを尊重している」と語った通り、指揮官も臨機応変な戦いを歓迎している様子だ。それを攻撃のニューリーダー・清武が率先してやってくれれば、チーム全体も大きく変わるだろうし、彼自身のトップ下レギュラー定着にも大きく近づくはずだ。イラク戦で彼が評価を急激に高めたのは事実だが、まだ香川から完全にポジションを奪い取ったとは言い切れない。だからこそ、オーストラリア戦で「清武なら日本代表を変えられる」という絶対的信頼感を示してほしい。次戦も背番号13のインテリジェンスと高いスキルに注目したい。
(取材・文:元川悦子)
【了】