引き分けでも黄信号が灯る一戦
11日には舞台をメルボルンに移し、過去のアジア最終予選では3分け1敗とひとつも勝っていない難敵オーストラリアと対戦する。苦戦は必至なだけに、連敗スタートと出遅れているイラク代表戦は負けることはもちろんのこと、引き分けでもワールドカップ切符獲得に黄信号が灯る。
大一番を目の前に控えた一方で、浅野の離脱後に行われたリーグ戦でシュツットガルトはグロイター・フュルトを4‐0で一蹴。機上で日本へ向かっている間の情報は、しっかりと浅野の耳にも入っていた。
「ドイツに戻ってからまた新たな勝負だなと。まずはここ(代表)でしっかりと結果を残してチームに戻ることができれば、それが自分の力になっていいアピールができるのかなと」
ハリルジャパンでしっかりと居場所を築くこと。岡崎との距離を少しでも縮めること。次なる目標であるワールドカップの舞台に立つこと。シュツットガルトを1部に復帰させること。そして、期待されるストライカーになってアーセナルの一員になること。大きな目標が次から次へと浮かび上がってくるなかで、日本が誇るスピードスターは充実した瞬間を突っ走っていく。
(取材・文:藤江直人)
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