今夏のドイツ移籍後は4試合に出場
昨シーズンのブンデスリーガ1部で17位に終わり、2部へ降格していたシュトゥットガルトへの期限付き移籍。慌ただしく渡英して、アーセン・ベンゲル監督をはじめとするアーセナルの首脳陣に背中を押された浅野はその足でドイツへ向かい、背番号「11」のユニフォームを手渡された。
本格的に合流したのは、敵地バンコクでタイ代表とのワールドカップ・アジア最終予選の第2戦を戦ってから。9月9日のハイデンハイム戦の後半36分から途中出場を果たしてデビューすると、次節からは3試合連続で先発に名前を連ね、同20日のブラウンシュバイク戦ではアシストもマークした。
ポジションはツートップの一角に加えて、中盤の右サイドでも起用された。現時点でまだ4試合、合計221分間のプレーながら、海外に飛び出したからこそ気づかされたことがあると浅野は笑顔を浮かべる。
「ドイツへ行ってピッチのなかでいろいろ感じるものはありますけど、まず僕はまだまだだな、と感じたのが正直なところかなと思います」
決して打ちひしがれているわけでも、Jリーグとのレベルの違いに圧倒されているわけでもない。さらに成長するための道筋がはっきりと見えたからこそ、浅野の口調は自然と弾んでくる。
「自分が通用しないとか、そういうことではなく、自分に足りないところがたくさんある、ということを試合を重ねていくところですごく感じたし、危機感を高くもってやらないとポジションすらも奪えない、ということも痛感しました。でも、海外を経験してここ(代表)に戻って来ているという自信は少なからずもっているので、自分のなかで何か大きなものがあるのかなと」
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