「心配の声を消せるくらいしっかり結果を出したい」
しかしながら、本人は「自分の中でむしろ久しぶりに試合するってことで楽しみ。すごくポジティブな意味でイラク戦、オーストラリア戦でサッカーを楽しみながら結果を出したいなと。久しぶりに試合に出るって感覚があって、ある意味ワクワクしていますけどね」と試合に出る気満々だった。
試合勘の不足を懸念されるのは理解したうえで、「それでもいかに結果に結びつけるかを求められていると思うんで、心配の声を消せるくらいしっかり結果を出したいなと。自分はゴールに絡むプレーを必ず求められているんで、そこしかイメージしてないですし、できると思います」と並々ならぬ自信をのぞかせた。
確かに、本田圭佑という男は、どんな苦境も跳ね除けるだけの凄まじい勝負強さを持ち合わせている。2010年南アフリカW杯での2得点、2014年ブラジルW杯での1得点はもちろんのこと、右ひざや左太もも負傷で1年近く長期離脱した直後のブラジル大会最終予選序盤2連戦(2012年6月のオマーン&ヨルダン戦)での通算4発、ACミランで先発落ちを強いられた昨年後半のロシア大会アジア2次予選での6試合連続ゴールなど、彼が日本を数々の窮地から救い続けてきたのは紛れもない事実だ。
9月のUAE戦も、最終的にチームは逆転負けしたものの、本田自身はキッチリと先制点を奪っている。こうした傑出した実績と経験があるからこそ、今も泰然自若の構えでいられるのだろう。
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