ハリルが危惧する「起きてほしくないこと」とは
しかし、こうした状況が今後も続けば、チームはますます苦しくなっていく。今回は招集が見送られたが、興味深い選手として国内組では長沢駿(ガンバ大阪)などの名前もあがった。バックアップメンバーにはGK林彰洋(サガン鳥栖)の他に齋藤学(横浜F・マリノス)、中村憲剛(川崎フロンターレ)、小林祐希(ヘーレンフェーン)の名前があった。
11月はまず国内で親善試合があり、ホームのサウジアラビア戦となるため、最終予選の期間にフレッシュな選手にチャンスがあるとすればそこがタイミングになるかもしれない。その時に欧州組の常連メンバーがどういう状況になっているかも選考のポイントになるだろう。
「全員が(戦術の)すべてを把握しなければならない。すべてのトレーニングで、すべてをテストしている。何人かの選手のクオリティーもキャパシティーも理解している。ただ、(所属クラブで)先発をずっと取れなかったら、かなり問題だ。3ヶ月、4ヶ月と出られなかったら、まったく違う問題が起こる。それは起きてほしくないことだが」
そう語るハリルホジッチ監督だが、まずイラク戦に勝利し、良い流れでオーストラリア戦に臨むこと。今回のメンバーから最適のチョイスで勝利につなげる。その結果なしには次回の展望どころではなくなってしまう。予選突破のために絶対的に結果が求められる戦いに向け、指揮官の勝手知ったるメンバーで臨むことになる。
(取材・文:河治良幸)
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