レアル相手でも真っ向勝負を挑み続ける
それでもドルトムントは前半をしぶとく戦う。そして終了間際の45分に同点に追いついた。ゲレイロの直接FKはGKナバスに弾かれるが、ボールはDFヴァランに当たる。こぼれたところを、オーバメヤンが押し込んだ。1-1。
トゥヘルが格上に対して引かない姿勢を見せるのは、今季これが初めてではない。8月に行われたスーパーカップでも、バイエルンを相手に果敢に挑んでいる。もちろん監督がグアルディオラからアンチェロッティに代わって、チームが出来上がっていない状態だったこともあるが、昨季の後半戦のようにバイエルンに対して[5-3-2]の布陣で引いて構えることはなかった。
そんな“トゥヘルの勇気”は、後半の交代策にも見て取れる。58分にはゲッツェに代えてシュールレを投入。シュールレは左SHに入り、ゲレイロが左インサイドハーフに入った。1-1では飽き足らず、攻撃的なカードを切る。
68分にヴァランに勝ち越し弾を許すと、73分にデンベレに代えてプリシッチ、77分にゲレイロに代えてモルを投入。相手の足が止まり始める終盤にかけて、スピードを持ち味とするドリブラーをピッチに送り込んだ。もちろん1-2とリードされたこともあるが、レアルに対して真っ向から挑み続けた。
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