厳しい状態の香川。トゥヘルのサプライズはないわけではないが…
ここ2試合連続で出場機会のなかった香川真司が、レアル戦で先発することは考えにくい。インサイドハーフではカストロとゲレイロが絶好調。ゲッツェも順調にコンディションを上げている。
もっとも数々の“前科”があるトゥヘルが、レアル戦に特化した奇策を打ってくる可能性もある。そこで香川の先発出場もあり得るのかもしれない。“肩透かし”はトゥヘルの十八番だ。
だが、まだグループステージの2試合目で、突破のために勝たなければならない状況ではない。攻撃的布陣で博打を打つ必要はないだろう。もし大敗となれば、新ポジションで水を得たゲレイロに体現される連勝の“勢い”はうやむやになってしまう。
そうすると布陣は4バックに2ボランチの[4-2-3-1]もしくは、昨季後半戦のバイエルン戦で採用した[5-3-2]だろうか。5バックに3ボランチで中盤を排除した超守備的布陣である。なお、そのバイエルン戦で香川はベンチ外だった。
やはりレアル戦で香川はベンチスタートだろうか。「欧州のトップレベル」を相手に出場機会が与えられたなら、ポジションを奪い返すためにも、鬼気迫る何かを証明したいところだ。このレアル戦を境に、ドルトムントの状態がリセットされる可能性もある。
(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)
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