一致団結を強調する香川。ポジション争いでも重要な一戦に
そう考えると、前節ヴォルフスブルク戦で出場機会はなかったが、フライブルク戦で香川に出番が回ってくる可能性はある。ゲレイロの台頭は著しいが、続くレアル戦とレバークーゼン戦を考えれば、トップ下及びインサイドハーフのポジションでもメンバーの入れ替えはありそうだ。
ダルムシュタット戦の後で、香川は“全員の力”の必要性を強調した。
「最初から出た選手も、途中からの選手も、本当に全員がチームのために戦えているので、それが一番大事。その中で、あとは目の前の試合でしっかりと結果を残して行ければ、必ず必要とされると思う」
タフな連戦を乗り切るためには、やはりチーム全員の力が必要となる。中2日、3日の過密日程を、固定メンバーで乗り切ることは難しい。そこでは多少の出場機会を失うことがあっても、決してエゴを剥き出しにせずに、チームのために戦うことが重要になる。
そして先発出場か途中出場かに限らず、ゴール、アシストといった目に見える結果を残す。チームの勝利のために、最大限の力を尽くす。そうすれば、必然的に出場時間は増えていく。
昨季の後半戦で、一時的に出場機会に恵まれない時期を過ごしながら、最終的には先発の座を取り戻した香川は、身をもってそのことを知っているのだろう。目の前の練習、試合に向けてしっかりと集中して、準備し続ければ、流れは自ずと変わってくる。
フライブルク戦はドルトムントが連勝の流れを維持し、また、香川が流れを取り戻すためにも、重要な一戦となりそうだ。
(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)
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