決勝Tへ向け、失点ゼロにできるか
「斎藤さんが先輩だってことは知っていますし、プレーも見たことがあります。今日も(斎藤コーチが控え組に入って)一緒にやりましたけど、とにかくうまい。相手に蹴られた時の反応がすごく速いし、ポジションの取り方も自分の考えていることの1つ2つ上を行っている。斎藤さんに教えてもらって自分がすごくよくなっていると思います」
監物はこの発言通り、かつて日の丸を背負って98年フランスW杯に参戦した指導者の教えをピッチ上で実践して、今大会3試合無失点の原動力になるつもりだ。
そして、ここまで2試合スタメン出場した谷晃生(G大阪ユース)に代わってゴールマウスを守ると見られる青木も「GKの仕事はゼロに抑えること」と強調。オーストラリア攻撃陣完封を自らに課している。
「映像でセットプレーとかも見せてもらいましたけど、クロスの対応っていうのは結構大事になるかなと。自分のストロングポイントはクロス(対応)だと思っているので、そこはしっかり出していきたい。守備のところは『粘り強く』っていうのはホント大事になってくる。そこはみんなで共通意識を持ってやりたいと思います」と彼は自分のやるべき仕事に徹していく考えだ。
この青木が憧れのダビド・デヘア(マンチェスター・ユナイテッド)のような存在感と落ち着きを示し、チーム最長身の監物が高さとパワーで相手を凌駕してくれれば、日本は危なげなく勝利できるはず。そんな理想的な戦いを期待したい。
(取材・文:元川悦子【ゴア】)
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