次節は言い訳は通用しないベティスとのダービー
先制点と、前半終了間際のGKジョエルの退場。2つのプレーが均衡を崩し、勝負の行方を決めたかに見えた。だが、アウェイでのセビージャは決め手に欠ける。10人の相手に対し、後半は戦う気持ちも積極性も失い、その帰結としてボールも失ってしまった。
メンディリバル監督のチームは数的不利にもかかわらずセカンドボールを拾い続け、あまりにも容易にボールを両サイドへ展開することができていた。ちなみに、そのメンディリバル監督も退席処分を受けている。
意欲を欠いたセビージャは、試合を決定づける2点目を狙いにいくのではなく、ビエットの1点によるリードを守ることに専念。その代償を支払わされる結果となった。ビエットの失ったボールからホームのエイバルが攻撃を繰り出し、最後はルーナからのクロスに合わせたペドロ・レオンのシュートが初出場のGKシリグを破る。試合は同点に終わり、セビージャはタブーを打ち破る絶好の機会をまたも逃すことになった。
試合終盤にセビージャが放った枠内シュートは、メルカドのヘディングによる1本のみ。後半はチームを牽引する存在として他ならぬビトロを投入せざるを得なかったが、それでも散々な戦いぶりだった。ビトロの意欲も実らず、今回も勝ち点2を逃してしまった。後々悔やまれることになる2ポイントかもしれない。
日程に余裕はなく、簡単な分析を行うのが精一杯だ。すぐにダービーマッチがやってくる。セビージャとベティスの両チームが、「エル・グラン・デルビ」として数日前から盛んに宣伝している一戦だ。現地時間火曜日22時からサンチェス・ピスファンで行われる試合では、いかなる言い訳も通用しない。
【次ページ】怒りと迷いを抱くファン