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代表 8年前

試合映像も“タグ付け”して“シェア”【サッカーデータ革命最前線―02】

シリーズ:サッカーデータ革命最前線 text by 本田千尋 photo by Prozone , Getty Images

すべての工程を請け負う強み

ドイツ代表
プロゾーンがサポートするドイツ代表【写真:Getty Images】

 これら【1】から【4】までのステップが、分析の世界における一般的な流れだ。しかしその全てを扱っている会社は他に見当たらず、プロゾーン特有のものである。

 例えば世の中には、ステップ「【1】ビデオを集める/撮影する」だけに特化した会社も存在する。それだけで言うと、その会社のソフトウェアの方がプロゾーンのものよりも性能が良い場合がある。それとは逆に、「【2】ビデオを加工・編集する」ソフトウェアであればプロゾーンの方が良い場合もある。それぞれの段階で、様々な会社が競合している。

 そんな群雄割拠の中、プロゾーンはすべてのステップをひっくるめて取り扱い、すべての顧客に対して包括的なサポートとして提供できる状態となっている。そしてプロゾーンは、顧客と単年契約は結んでいない。

 各々のチームの予算が前提にはなるが、プロゾーンのコンセプトは、あくまで長期的な視点でのチーム強化に重きを置く、というものだからだ。そのためには複数年を要する。

 そのような視点から、ドイツ代表に対しては【1】から【4】の流れをぐるぐると10年以上サポートし続けている。現場にスタッフがコンサルタントとして入り込みながら、こうした手厚いサポートも行っているのだ。

 もっとも、全ての顧客が【1】から【4】のステップのすべてのサポートを受けている訳ではない。クラブAはステップ【1】だけ、クラブBはステップ【1】から【3】、クラブCはステップ【4】だけ、といった具合に、各顧客のニーズに併せてサポートを提供することもできる。

「オール・イン・ワンでありながら、ティムが言ったように、割とオーダーメードなんです」

 柔軟性を保ちつつ、目先の利益だけに囚われない。長期的な視点でチームを強化する。それもまたプロゾーンの“強み”である。

(取材・文:本田千尋【デュッセルドルフ】)

【了】

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