選手たちに“怒り”と“誇り”を求めるモンテッラ監督
サンプドリアは昨季エンポリを率いていたマルコ・ジャンパオロ監督を招聘し、非常にシステマチックに整備された4-3-1-2のフォーメーションを取る。スピードと前線での動きに定評のあるルイス・ムリエルとファビオ・クアリアレッラの2トップは戦術にもフィットし、開幕から調子の良さをアピールしている。
また、中盤には興味深い若手も多く、特にボランチのポーランド代表MFカロル・リネティは目下今シーズン序盤のセリエAで最大の発見とされる選手だ。
一方で、守備にはやや不安を抱える。あまり安定しなかったこともあり、前節と比較してメンバーの入れ替えも予想されている。これまでの3戦はCBとしてプレーしていたバスコ・レジーニが左サイドバックに回るようだ。
本田が右ウイングとしてまた使われるとすれば、まずレジーニとのマッチアップになる。その際、レジーニに競り勝ち、走って体を張りながらチャンスを作ったプレーを実行することが求められる。
もし2戦続けて活躍し、しかもゴールへと結びつけば、失地回復とスタメン奪取へ大きく近づくことも不可能ではなくなるだろう。「選手たちには怒りと誇り、そして責任感を見せてもらいたい」と語ったモンテッラ監督の要求に沿うプレーを、持ち前の高いプロ精神を通してアピールすることができるか。
(取材・文:神尾光臣【ミラノ】)
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