アレクサンデル・チェフェリンUEFA新会長【写真:Getty Images】
現地時間14日、ギリシャの首都アテネで欧州サッカー連盟(UEFA)の臨時総会が開催され、同連盟の新会長選挙が執り行われた。
2007年から会長を務めていたミシェル・プラティニ氏が、国際サッカー連盟(FIFA)を揺るがした不正金銭授受に関与したとして同連盟から活動停止処分を科されたため昨年10月を最後に職務から遠ざかり、今年5月に正式に辞任を表明。今回はその後任を決めるための選挙だった。
候補はスロベニア出身のアレクサンデル・チェフェリン氏と、オランダ出身のミハエル・ファン・プラーフ氏の2人で、両氏とも母国のサッカー連盟会長を務めている。スペインサッカー連盟会長で今選挙に立候補していたアンヘル・マリア・ビジャール氏は、今月7日までに撤退を表明していた。
UEFA臨時総会内で行われた投票の結果、13票獲得のファン・プラーフ氏に対し、チェフェリン氏は42票を得て大差をつけ、新たな欧州サッカー界のトップに任命された。スロベニア人として初で、通算7代目のUEFA会長となる。
スロベニア最大の法律事務所のトップでもあり、空手の黒帯を保有する48歳のチェフェリン氏はUEFA会長就任に際し「優れた統治と透明性」が最も重要であると説いた。英紙『ガーディアン』などが選挙後のコメントを伝えている。
「私は自分がチームプレイヤーであり、信念を貫き、情熱的で、自分の考えを持った男だと知っている。私はショーマン(演出にこだわり中身のない人、の意)ではなく、非現実的な約束はしない」
また、現FIFA会長で前UEFA事務局長のジャンニ・インファンティノ氏に対し見返りを約束し、ルールに違反したロビー活動を展開した、あるいは支持を約束させたとの疑惑に対してはきっぱりと否定した。
「多くの人が私のことを『リーダーではない』と言う。若くて経験不足とも言われるが、正直に言ってそれはすべての中小規模の連盟で会長を務める人々に対して敬意を欠いている」と言い放ったチェフェリン氏は、UEFA新会長として改革の先頭に立ち、その手腕を発揮できるのだろうか。若きリーダーが欧州サッカー界をどう変えていくかに注目が集まる。
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