”レッドブルの哲学”をサッカーにも導入
そしてベッテルは09年にレッドブル・レーシングに移籍すると、10年から13年シーズンにかけて、コンストラクターズ(編集部注:チーム所属ドライバーの年間合計ポイントで争う)4連覇に貢献した。
また今年5月に決勝が行われたスペインGPでは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが、史上最年少で初優勝を飾っている。
ベッテルとフェルスタッペンという若き才能が、F1で機能した。F1で出来たことが、サッカーで出来ないはずがない。マテシッツ社長はそう考えているのだ。
こうした“レッドブルの哲学”の下、ラルフ・ラングニックSDは、平均年齢22.9歳のチームを編成する。20歳のMFティモ・ヴェルナーや22歳のGKマリウス・ミュラーといった“若き才能”を獲得した。熟練のビッグネームは連れてこない。今夏の移籍市場に費やした資金額は50ミリオン・ユーロ。ドルトムントが費やした額(109,75ミリオンユーロ)の、およそ半分である。
若き才能を土台に、高い位置でのボール奪取と瞬時の切り替えを狙う。最短距離でゴールを目指す。2-2のドローに終わった開幕戦では、アウェイでホッフェンハイムをあわやの所まで追い詰めた。RBライプツィヒのプレー・スタイルは、かつて香川真司がデビューしたユルゲン・クロップ時代のドルトムントに似たところがあるかもしれない。
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