8年で5部から1部へ。妬み、僻みを集める”金満クラブ”
“金満クラブ”を打ち砕け。2016年9月10日のブンデスリーガ第2節、ボルシア・ドルトムントはアウェイでRBライプツィヒと戦う。
すっかり悪名高い?RBライプツィヒ。自社製ドリンクを売りたいだけのコマーシャル・チームだ。そう思っているドイツ人は少なくない。
09年にレッドブル社が5部SSVマークランシュテットを買収して、RBライプツィヒは新設された。レッドブル社は、言わずと知れたオーストリアの飲料メーカーである。以降は順調に昇格を続け、今季からブンデスリーガ1部に参戦する。豊富な資金力と鮮烈な昇格スピードによって、東ドイツの新興クラブは、“妬みと僻み”を一身に集めているのだ。
もっとも5月25日付の『シュポルトビルト』誌によれば、レッドブル社のディートリッヒ・マテシッツ社長は、ただ資金力にモノを言わせようとしている訳ではないのだという。
「我々の哲学は成果が目的であり、金が目的ではないのだ」
マテシッツ社長は、若さと才能に投資することが、本質的に意義深いものであると考えている。若き才能と働き続けることで、組織の体質はより良くなっていく。それこそが、”レッドブルの哲学”なのだそうだ。
この哲学の下、マテシッツ社長はF1で結果を残した。レッドブルはジャガーを買収して05年からF1に参戦する。08年イタリアGPではレッドブル・レーシングのセカンド・チーム、トロ・ロッソ所属のセバスチャン・ベッテルが当時の史上最年少記録で優勝する。