クラブで厳しい状況にある本田。今季は出場機会なし
今回の2試合に関して言えば、同じ主力の香川真司やキャプテンの長谷部誠もイージーなミスやボールロストが多く、本田以上に批判の矢面に立たされている。エースFWの岡崎慎司にいたっては2試合目をベンチで見守り「大きな信頼を勝ち得ていないというのはこのチームで認識したし、レスターではストライカーとして信頼を得られていないので、やることは1つだなと。どこでもゴールへのクオリティを高めていくだけ」と危機感を強めた。
とはいえ、彼らが本田と異なるのは、シーズン開幕時点においてクラブでの出場機会を得られていること。もちろん今後の競争の中で立場は変わりうるが、欧州組の中でも、クラブで最も難しい状況にあるのは本田だ。
現地11日に行われる第3節のウディネーゼ戦では中盤の要であるユライ・クツカとFWのエムベイェ・ニアンが出定停止となるが、果たして出番はあるのか。
ハリルホジッチ監督はクラブで出られていない選手を招集しない方針を掲げているが、過去にも当時クラブでベンチ暮らしが続いていた酒井高徳が「代わりの選手が見つからない」という理由で招集され続けるなど、代わりうる候補がいるかなどケースバイケースはあるだろう。実際ここ数試合に限って見ても、最もゴールを決めているのが本田だという事情もある。
仮に本田が9月に公式戦の出場が無かったとしても、いきなりメンバー外になることは考えにくいが、そろそろ他の選手にチャンスを与えるべき時期に来ていることも確かだ。他国を見れば、最近の事例ではスイス代表の主軸だったギョクハン・インレルが昨季のレスターでほとんど出番を得られず、ペトコビッチ監督はEURO2016のメンバーから外す決断を下し、結果的に決勝トーナメント進出を果たしている。