補強・総合力診断
補強評価 B
クラブの功労者だったマルティン・シュクルテルやコロ・トゥーレが去った守備陣を中心にした補強は理に適っている。一方で攻撃陣は大きな上積みがなく、現有戦力に頼ることになる。ジョルジニオ・ワイナルドゥムの得点力に期待しているのであれば迫力不足になりかねない。
クロップ監督の補強で特徴的だったイングランドでのプレー経験者とドイツ語話者の2点は戦術理解においてプラスに働くだろう。即戦力を中心に獲得したことからも1年でヨーロッパの舞台に返り咲くという意気込みが感じられる。
総合力評価 B
おそらく今季の現実的な目標は来季のチャンピオンズリーグ出場権獲得になる。あらゆる観点から見てマンチェスター勢やチェルシーとの戦力差は明らかで、トッテナムやアーセナルといったクラブと第2集団を形成することになる。
昨季のような取りこぼしが続けば(今季もすでにひとつ落としているが)、すぐに目標を下方修正しなければならなくなる。チーム全体が若返ったことがマイナスに働かなければいいが…。苦しい時にチームを鼓舞し、立て直しの原動力になるキャプテンシーを持った存在が現体制に見当たらないのは気がかりだ。
【了】