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レアル、静かなオフも“脱BBC化”を推進。期待高まるレンタル復帰組とジダンのカリスマ性【欧州主要クラブ補強診断】

シリーズ:16/17欧州主要クラブ補強診断 text by 編集部 photo by Getty Images

補強・総合力診断

レアル・マドリー
今季のレアル・マドリーの予想フォーメーション(黄色は新加入選手)

補強診断 B

 主力を全員残留させたことも立派な補強のうちと言えるのではないか。チームのベースは既に出来上がっている。昨季はリーガを12連勝で締めくくり、その勢いでチャンピオンズリーグも勝ち獲った。このいい流れをそのまま今シーズンに持ち込もうという継続路線前提の補強は的確と思われる。

 モラタ、アセンシオは早くも存在感を見せ、チームに新たな風を吹き込んでいる。ファビオ・コエントランもマルセロに依存しがちな左サイドの負担を軽減させてくれるものだ。

 この3人とも元々はマドリーの選手であり、チームにアジャストするまでに時間を要さないことも大きい。唯一不安があるとすれば、カゼミーロの代役となる選手を獲得できなかったことか。

総合力診断 A

 上記の通り、目標は3冠プラスαだ。その実現のための戦力は、質、量ともに十分といえる。そして、この戦力を操るジダン監督にとっては初のフルシーズンの指揮となる。

 監督就任から半年を少し過ぎたところだが、既に選手からの信頼は絶大であり、メディア対応、フロント対応といったマネージメント面でも力量を発揮している。また戦術的にも相手によって柔軟な対応を見せ、経験の少なさを感じさせることはない。

 特に、何かとうるさいマドリーのフロント陣に補強・采配について必要以上に現場介入させないのはジダン監督のカリスマ性の成せる業といえる。昨年の同時期に比べると、非常にポジティブな要素の多い状態での船出となっている。

【了】

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