補強・総合力診断
補強診断 A
レギュラー陣の退団は、GKのクラウディオ・ブラーボと長年右サイドを支えてきたDFダニエウ・アウベスの2人。ここは、GKアンドレ=テア・シュテーゲンとセルジ・ロベルトの既存の戦力のカバーで問題ない。
テア・シュテーゲンはブラーボが去った直後の今季第2節で、GKのパス本数記録を樹立し、周囲の不安を打ち消し、正GKとしての資質を見せた。また、アヤックスから足元に定評があり、バルセロナ向きのGKヤスパー・シレッセンを獲得できたのも大きい。
ポリバレントな才能を持つセルジ・ロベルトの右サイドも堅実で安心できる。ただ、彼がレギュラーポジションを手にしたことで、昨年の彼の”便利屋”的役割を果たす選手がいなくなってしまったことに一抹の不安が残る。
総合力診断 A
もちろん、獲れるタイトルは全て獲るのが義務付けられているクラブである以上、今季も例年通りの過密日程が待ち構えている。多くのビッグクラブ同様に、EURO、コパ・アメリカ、オリンピック明けの選手が多く、コンディションの管理強化が求められる。
特にMSN(リオネル・メッシ、ルイス・スアレス、ネイマール)の3人のケアは重要になる。彼らへの依存度が高いために不在時の影響も大きい。昨季も彼らのコンディションの下降がCL敗退の一因となってしまった。その点でも、アルダの好調ぶり、アルカセルの獲得は大きい。質量ともに複数のタイトルを狙うに十分な陣容といえる。
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