タイ代表戦に向けて練習に励む本田圭佑【写真:ダン・オロウィッツ】
日本代表は3日、タイの首都バンコクで6日のロシアW杯最終予選のタイ代表戦に向けた練習を行った。
長らく日本の中心を担っている本田圭佑は、1日のUAE戦後にチームが抱える問題点を厳しい言葉で次のように指摘していた。
「今の日本は、数値上はすごくいい戦力だと思う。でも試合に勝つことは、数値で測れないものだったりする。そこが欠けているというのは間違いない。やはりこの2~3年、それが結果として表れているわけですよね。
僕はもちろん自分の責任だと思っているし、受け止めている。こういった相手に勝ち切れない理由が何なのか……。戦い方どうこうももちろんあるけど、それ以前に根本的な気合や根性みたいなもの。一歩危ないところで相手に足出してつぶすとか、そんな負けず嫌いみたいなものが、地味に足りひんのかな」
この発言について改めて問われると、「すぐには変わらない」と前置きしつつ「まず変わっていく努力をするという意識のところから変わらないと、何も変わらない」と、今はまだ勝負を左右するメンタルを変える段階にすらいないことを強調した。
そこで本田自身が果たすべき役割は当然あり、「まずマインドを変える、そこのきっかけを与えたい」と語る。
「僕自身、引っ張れるところは引っ張らないといけないですし、それは僕だけじゃなくて、他の経験のある選手たちは同じことを思っているでしょう。若手は若手で引っ張られてばかりじゃダメだって、責任感も芽生え始めてるでしょうし、それが日本代表だと思う。
自分がという強い気持ちを持ってやるのが日本代表なので、そういう選手だけが集まっていないとおかしい。それをあとはピッチの中で表現して、結果として出すしかないですね」
W杯出場を「使命」と語る本田は、日本代表改革の必要性を肌で感じ、言葉で訴え続けている。これに他の選手たちがどう応えるか、あるいは動こうとしないのか、今後1年間のアジア最終予選で見せる成長で本田の問いかけに対する答えが見えてくるだろう。
(取材:元川悦子【バンコク】)
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