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ブッフォン、対戦国フランスの国歌を救い称賛集める「全ての人々にとって模範」

text by 編集部 photo by Getty Images

ジャンルイジ・ブッフォン
仏国歌を救ったジャンルイジ・ドンナルンマ【写真:Getty Images】

 イタリア代表の偉大なる守護神は、自国のゴールだけでなく対戦国の国歌までも救ってみせた。GKジャンルイジ・ブッフォンの取った行動を、フランスメディアやFIFA会長が絶賛している。

 現地時間1日に、イタリアのバーリでイタリア代表対フランス代表の国際親善試合が開催された。試合前には慣例どおり両国の国歌斉唱が行われたが、フランス国歌”ラ・マルセイエーズ”の演奏が開始されると、観客席の一部の心ないサポーターからはブーイングが聞こえ始めた。

 チームとともにピッチ内に整列していたブッフォンはそこで、両手を上げて拍手を開始。一緒に並んでいたチームメートやエスコートキッズらもそれに続くと、観客にもその意図が伝わり、大きな拍手によってブーイングがかき消される中でフランス国歌演奏が続けられた。

 このブッフォンの行為に、フランスメディアからは称賛の言葉が相次いだ。『ル・パリジャン』は、ブッフォンが「ラ・マルセイエーズを救った」とのタイトルで報道。フランスのテレビ『BFM』は、「歴史上最も偉大なGKの一人であるだけでなく、その影響力をピッチ外にまで拡大させた。38歳にして、単なる一人のサッカー選手よりはるかに大きな存在であることを改めて証明した」とブッフォンをたたえている。

 FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長も、ブッフォンに次のように賛辞を述べたと報じられている。

「ブーイングを黙らせてくれたブッフォンに感謝を伝えた。文化と文明が、無知に対して非常に美しい勝利を収めた。全ての人々にとって模範となるブッフォンを称賛したいと思う」

 試合には1-3で敗れ、ジャンピエロ・ヴェントゥーラ新監督の初陣を飾ることができなかったが、対戦相手への尊重を示したブッフォンとチームメートたちの姿勢には勝利以上の意味があったと言えるかもしれない。

【了】

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