「サッカーは70分で終わらない」
冷静な表情を貫いた高洪波監督に続き、ウリ・シュティーリケ監督が登場。レアル・マドリーのレジェンドは流暢なスペイン語で試合を総評した。
「前半と後半の内容が正反対だった。記録は確認していないが、前半のポゼッションは70%に及ぶだろう。しかし相手のライン裏にスペースがたくさんあったのにもかかわらず横パスが多くなってしまい、そのプロセスの中で2、3回のチャンスを相手に与えてしまった。
それ以外は問題なかった。
しかし後半は開始早々から10分ほど苦戦したものの我々のペースで進められた。いい縦パスが入り、そこから2ゴールが生まれたのは好材料だ。しかしその後の集中力に問題があった。フリーキックは仕方ないとしても……問題は二つ。後半30分以降はメンタル的に緩くなったことと、一部の選手のコンディションが上がってきてないことだ」
それでも彼はこの白星を肯定的にとらえた。
「簡単な試合になるとは思っていなかった。しかし有意義な試合であったのも確かだ。改善するポイントもたくさん見つけられ、特に選手たちは『サッカーが70分で終わる試合ではない』ことにしっかりと気づいたと思う。(そういう意味でこの試合は)今後の成長の糧となるだろう」
中国に辛勝した韓国は、日本時間6日にシリアとの第2戦を迎える。シリアは内戦が続くなど国内情勢が不安であるため、第3国(マレーシア)での試合になる。またソン・フンミンがトッテナムとの契約により、途中離脱となった(シュティーリケ監督は記者会見で城南FCのファン・イジョをソン・フンミンの代替選手として抜擢すると公表した)。
シュティーリケ監督のいう通り、サッカーは70分で終わるものではない。格下とされるシリアを相手に、今日の反省点をしっかりと踏まえた試合運びができるか。韓国ファンの期待が集まる。
(取材・文:キム・ドンヒョン【ソウル】)
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