激戦の左サイド。4人の候補の状態は?
9月1日の2018年ロシアW杯アジア最終予選初戦・UAE戦(埼玉)まで2日。所属クラブのリーグ戦のため合流が遅れていた清武弘嗣(セビージャ)と原口元気(ヘルタ)が加わり、30日夕方の練習には招集メンバー24人がようやく揃った。
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督はこの日から報道陣をシャットアウトし、実戦形式の調整に入った。初戦敗戦チームがW杯出場を果たした例が過去にないという不吉なデータもあるように、UAE戦は絶対に落とせない。指揮官も計算できる面々をピッチに送り出すに違いない。
となると、攻撃陣は1トップの岡崎慎司(レスター)、右サイドの本田圭佑(ミラン)、トップ下の香川真司(ドルトムント)の3枚看板の先発が確実。左サイドだけが不透明で、6月のブルガリア戦(豊田)でこの位置を務めた清武、昨年11月のシンガポール戦で先発している武藤嘉紀(マインツ)、所属クラブで同ポジションに入っている原口、宇佐美貴史(アウクスブルク)と選択肢が4つもある状況だ。
彼らの所属クラブでの現状を見ると、ドイツ組の武藤は27日の今季開幕戦、ボルシア・ドルトムント戦で終盤2トップの一角に送り出されていきなりゴール。原口も28日の同フライブルク戦で絶大なインパクトを残してキッカー誌のマン・オブ・ザ・マッチに輝いており、ともに絶好調だ。一方の宇佐美は終盤に登場したものの、シュートシーンはほぼ皆無。定位置獲得はまだ遠いようだ。
新天地・スペインへ赴いた清武も、28日のビジャレアル戦ではミスパスが目立ち、後半途中交代とほろ苦い結果に終わっている。それでも、20日の今季開幕・エスパニョール戦で1ゴール1アシストの華々しい活躍を見せた通り、決して状態が悪いわけではない。
セビージャでの実績と日本代表37試合出場という経験値、前回最終予選と2014年ブラジルW杯本大会にも出場している点を踏まえると、やはり今回は清武がファーストチョイスと見るべきではないか。本人も余裕を漂わせる発言をしている。