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日本代表 8年前

岡崎慎司の飢餓感。ゴールへの欲望とさらに目指す高み。「W杯は決勝T行かないと意味ない」

text by 元川悦子 photo by Getty Images

W杯出場だけでは意味がない。求める高いレベル

「W杯を2回経験したのもあって、行って終わりじゃなくて、決勝トーナメントに行かないと全く意味がない。最終予選ですけど、自分にとっては3次予選みたいなもので、W杯本番も別の予選という感じ。まずその切符を手に入れないといけない。そういう意味でも今までで一番厳しいものになるなとは思っています。

 勝つためにはサッカーの内容をもっと突き詰めないと。選手全員の共通意識がないと難しい。今までは『世界に近づくプレー』という意識が強かったけど、ホントにサッカー自体を統一させないといけない。

 6月のボスニア(・ヘルツェゴビナ)戦もちょっとスキを見せたらやられてしまった。自分たちのプレッシャーが中途半端になってロングボールを入れられたのが(相手の得点の)起点になった。

 そういうことを踏まえて、自分たちの持っているもので勝負できるように、お互いに理解しあって戦うことが大事」と代表キャップ102を数えるベテランFWは、厳しい戦いを潜り抜けていくポイントを今一度、強調していた。

 そのうえで、岡崎には「ゴール」という最重要課題が課せられる。次の得点は代表通算50点目。6月のボスニア戦前に王手をかけながら、足踏み状態を強いられただけに、本人も「早く大台を超えたい」と強い意欲を胸に秘めている。今季レスターでいまだ無得点というフラストレーションを晴らす意味でも、今回は絶対に結果が必要不可欠だ。

「大事な試合で点を決めるのは、ただの1点とは価値が違う。それは自分にとっても重要なこと。今は『ゴールに飢えている状態』だと思います。レスターではゴールを狙っているけど、周りはそれを求めてないところがあって、自分の欲しいところにボールが来なかったりする。自分がどうすればいいか模索している状況。

 それを忘れて、代表では点を取る強い気持ちを持ってチームを引っ張って行ければいい。それ以外のプレーはあんまり意識しなくてもできる自信があるんで」と、彼は南ア大会予選を戦っていた頃の初心に帰って、貪欲に泥臭くゴールへ突き進んでいく覚悟だ。

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