経験豊富な小林監督。清水は1年でJ1復帰へ
そういう苦しい場面はこれから必ずやってくる。プレッシャーは強まってくるが、チームが対処できることをテセは願っている。
「この前の札幌戦(清水は0-2から同点に追いついたが、終了間際に決勝点を許した)でも、少しメンタル面の弱さを見せてしまったと思います。そういう部分でもっと強くなる必要があります」
それでも、清水のメンバーには最終的に目標に到達できるだけの十分な経験と能力があり、ここぞという場面で力を発揮することができる。元川崎フロンターレのストライカーはそう信じている。
「僕らには、これからさらに改善していける力があるはずです。どの試合にも勝てるという感覚で臨んでいます。ほとんどの試合で先制することができていて、そうなると相手は攻撃に人数をかけてきます。そこからの対応が、今まではあまりうまくできていなかったかもしれません。どの試合も勝てるはずの試合でしたが、勝てなかったのは自分たちで勝利を手放してしまったからです」
実際のところ、清水は今季18試合で先制点を奪っているが、そのうち4度は引き分けに持ち込まれ、1試合は敗れている。リードしながらも勝ち点11を失ったということになる。
これからシーズン末に向けては、チャンスを逃してしまうわけにはいかない。だがテセは好調を維持しており、負傷している大前元紀もまもなく復帰が見込まれている。
そして、小林監督にはチームをJ2からJ1へと導いた豊富な経験がある。1年でのトップリーグ復帰を果たすチャンスはまだ十分にあるはずだ。
(取材・文:ショーン・キャロル)
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